足ることを知り・・

足ることを知り、わずかの食物で暮らし、雑務少なく、生活もまた簡素であり、諸々の感官が鎮まり、聡明で昂(たか)ぶることなく、諸々の人のうちで貪ることがない。
(Suttanipata)

みずから「足ることを知り」というのです。わが国では昔から、「知足」「足るを知る」ということを申します。これは仏典にしばしば出てくる教えでございますが、もとは老子に出ているのです。「自勝者強、知足者富(みずからに勝つものは強し、足るを知るものは富めり)」。「富む」というのはうんとものを持っていることじゃない、足るを知ることが富んでいるのだというのですね。
また、西洋では、ことにストアの哲人が人生の理想として「足るを知る」「満足せよ」ということをよく説いております。
わが国では「知足石(ちそくせき)」という石があるのをご存じですか。真ん中に「口」という字を書きまして、文字の一部を四方に配すると、「吾唯知足(吾唯(われただ)足るを知る)」となるのです。「口」という字が共通ですからそれでおさまるのですね。わたしは起源はよく存じませんが水戸光圀が考え出したといわれています。・・・・
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