シリーズPHP

 エイプリールフールの4月だったとはいえ、あまりの現実の厳しさに驚く。たまには、クラシックでも聞きながら暗いテーマにそって、心を沈め落ち着いた夜をすごそう…

妬(ねた)まずにはいられない症候群(シンドローム) (PHP文庫)
嫉妬心がなければ、じつは劣等感もさほど苦にならない

神経症的競争をする人は、自分が優れていることを人に認めさせようとする。というよりも、嫉妬深い人はついつい神経症的競争をしているということである。神経症的自尊心の持ち主も嫉妬深い。「彼らは地道な努力によって優越した地位を確保しようとする代りに、もっと安易な方法によって人々の賞賛と感嘆を得たがるからである。
嫉妬深い人は、物事に関心があるのではなく、優越しているかいないかに関心がある。まさにAhead or notにのみ関心がある。優越することが唯一の喜びになる。
これは、悪循環である。物事に関心がないということの方が先かもしれない。
神経症的競争の第一の特徴こそ、まさに嫉妬の特徴ではなかろうか。人より優位に立ちたい、人が自分より優位に立つことが気に入らない。これが、カレン・ホルナイの言う、「神経症的競争をする人は自分と他人を対立して考える」ということであろう。

そりゃ他人が気にならない人はいないだろう。そして地道でなくて楽をしたい。しかし、なんでそんなに競争したがるのか。奥底にある生命に宿る三毒の命が増長するばかり。自分の可能性を開花できないのなら、信心している意味がない。戸田先生だったら鬼のように怒るだろう(^^;)