御書と青年〜御書根本の常勝下

「若し先ず国土を安んじて現当(=現在と未来)を祈らんと欲せば速に情慮を回らし忩(いそい)で対治を加えよ」(御書31ページ)

立正安国論
「悦ばしきかな汝蘭室の友に交りて麻畝の性と成る、誠に其の難を顧みて専ら此の言を信ぜば風和らぎ浪(なみ)静かにして不日に豊作ならん、但し人の心は時に随って移り物の性は境に依って改まる、譬えば猶水中の月の波に動き陣前の軍の剣に靡くがごとし、汝当座に信ずと雖も後定めて永く忘れん」に続く御文。

本論は、主人と客の十問九答の問答形式で第十答はない。第十問は、客の決意を表明。
その第九答についての大意は

第九答
主人が悦んで言う。
劣った者がすぐれた者となり、正しい性質をもつようになった(のは誠にすばらしい)。ただし人の心は移り易い。速やかに対治しなさい。

第十問(決意表明)
 私は速やかに対治し、泰平の世を作って現世、後世を安じていこう。また私だけ信じるのではなく、他の人の誤りをも戒めていこう。

 何度も繰り返して言うのには、信心と勇気がいる。
 それで、生命力をすわれてしまっては、元も子もない。
 そういう現象が起きたことは、自分の因縁と自覚して、
自分の為に、対治していきたいと改めて決意した次第です。