御書の読み方もこれにあてはなるのではないか。

日本語表現法―付・ワークブック
この本は、日本語教師養成コースの教科書だった。
P56

 要点をつかむには、まず文章全体の中でポイントとなることばやキーセンテンス(主題文)をとらえ、主題(何を言おうとしているか)を見定める。
 そのためには、文章の初めの段落や終わりの段落に注目する。論述の方法として、結論を初めや終わりで明確にしていることが多いからである。
 また、言いたいことを強調する場合は、同じことばを繰り返したり、関連することばを連ねたりすることがある。特に、「つまり」や「言い換えれば」ということばに続けて、同じ内容を繰り返し述べている箇所はチェックしたい。

 次に、段落ごとに要点をつかみ、主題を導くための全体の構成を考える。段落ごとに、前段とのつながりを考えながら、要点を箇条書きにしてみよう。とにかく書くだけ書いて、後から構成を考えてもよい。まずは、全体を眺めてみることが大切である。
 その中で、どれが骨でどれが肉なのかを見分ける。「たとえば」とある段落は、いわば肉にあたる部分である。このような具体的な例を示した段落は、あまり重視しなくてよい。何を言うためにその例を引いているのかを考えてみよう。それが骨に相当するはずである。